宮城谷昌光の「子産」は面白い。

中国の春秋時代に活躍した人物。鄭の国の人。普と楚の間で揺れ動く小国の全盛期を演出した男の話。

冒頭から鄭の国の苦悩というものがにじみ出ている。まだ物語の前面に子産は出てこない。

そもそも彼の父親世代を描いている。もちろん、普と楚がメインで、その脇役的な鄭、鄭の中でも国王の次に、一族だが対象を務める者と、その脇を固めるのが子国。この子国こそが子産の父親なのだ。

要するに子産の物語は中華全体で見れば、大きな流れの中に存在するが、あくまで点景でしか無いということをくどくど解説しているような始まり方だ。

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By master3

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